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  • 執筆者の写真坂井 優友

腹式呼吸とスクワット動作

施術実例:呼吸機能の改善と骨盤角度.




スクワットの動作はトレーニングのみならず、日常生活でも不可欠な「基本の身体動作」です。


そのため体のチェックとしても非常に有効で、ボディバランスを測る上でスクワット動作は欠かせません。



代表例としては脚筋力のチェックに用いられています。

実際に、ロコモティブシンドロームのテストでも40cmの台に座って片足で立ち上がる種目があります。



男女とも60代までは,片足で台から立ち上がれない場合、将来要介護状態になる可能性が高いと言われています。

※若年世代は,さらに低い台が基準.




今回の種目,片足スクワットで注目した点は、体幹(骨盤)の安定性とメインに使用される関節&筋肉の違いです。




通常、スクワット動作で最もメインに使われる筋肉は、膝の曲げ伸ばしに関わる大腿四頭筋です。

※大腿四頭筋は太ももの前側の筋肉.


しかし大腿四頭筋はしばしばオーバーユースしやすく、使い過ぎにより膝への負担を高めてしまいます。



そうならないための理想としては、股関節を中心とした動作により、ヒップの筋肉を使用する事です。

ヒップの筋肉を使う事は膝の負担を避けるだけではなく、股関節周囲の靭帯や骨格構造にかかる負担も軽減します。



大腿四頭筋を使うか、ヒップの筋肉を使うかの違いは、感覚的に言えば、“膝に乗る感覚”と、“お尻に乗る感覚”の違いです。


よく、長い階段を登り切ると太ももがパンパンに強張ったり、脚が棒になったような疲労感を感じる事があると思います。


そのような疲労が出るときは、多くの場合は大腿四頭筋に頼った脚の使い方をしています。


“お尻に乗る感覚”は体感しなければわからないかも知れませんが、ヒップの筋肉を使う分だけ太ももの疲労感が軽減します。

実際は大腿四頭筋とヒップの筋肉で、負担を分け合うので疲労が分散されます。



お尻に乗るためにポイントとなるのは姿勢の安定性です。

姿勢の土台は骨盤ですので、いかに骨盤から姿勢を作ってキープするかが重要です。

しかも静止した姿勢ではなく、動作の中で姿勢を保つという事は、ただ姿勢を固めてしまう事とは異なります。



動作しつつ骨盤から姿勢をキープするためには、腹式呼吸によって得られる体幹のエアーバッグが必要です。


腹腔と呼ばれる、腹回りを中心とした体幹の下半分は、空気圧をかけるととても安定します。




今回の施術では、呼吸に関わる筋肉を調整して正常な腹式呼吸を行えるようにしたことで、体幹保持のエアーバッグを機能させました。


施術の前後で片足スクワットをテストしたところ、施術前は“膝に乗る感覚”だった状態からが、施術後には“お尻に乗る感覚”へと変化しました。


これは日常生活でも脚の疲労を起こしにくくすると同時に、ヒップの筋肉が膝と股関節にかかる負担を軽減する事になります。



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